ザリガニの鳴くところ

ザリガニの鳴くところ

ザリガニの鳴くところ
ディーリア・オーエンズ

アメリカの小説
個人的10段階評価:9.0

湿地が舞台の長編小説
久しぶりに終わるまで読み続けた本でした。

一人の女性の人生が描かれています。

特に少女時代の切なさがヒリヒリと伝わりました。

大人になってからは少しヒリヒリ感は薄れて
裁判の話ではちょっと退屈になり
最後はやっぱりそうだったんだとなりました。

少女時代の父親と交流した短い時間と
父親が出て行ってしまうまでが
個人的なこの小説のピークでした。

その後父親はどうなったのか
兄や姉たちはどうなったのかは
知りたかった。

その後はピークの時のような
感情は動かされなかったけれど
先が気になりつつ最後まで一気に読みました。

湿地にはほかにもならず者たちが暮らしているとあったが
湿地に住むほかの人たちの話題がほとんどない事に
違和感がありました。

酒を飲むと人格が変わり、自分の人生の不満を
家族に八つ当たりしたり、暴力をふるったりする人が
小説、ドラマ、映画等でよく出てきます。

現実にもいますよね。
酒を飲むと人格が変わり、からむというかダメ出しをするというか
全否定するというか、最低な人を何人も見てきています。

言われた人は一生忘れない傷を負うのですが、
言った本人は次の日には忘れているという。。

そういう人とは関わりたくないですし
自分もそんな人になるのが嫌でアルコールからは距離を置いています。

ベストセラーにはろくなものがあまりないと
聞いたような聞いたことないような話がありますが

この、ザリガニの鳴くところは
素晴らしい小説だと思いました。

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